FXのファンダメンタルズ分析は本当に要らないのか?

FXにおいて、ファンダメンタルズ分析は不要なのか?

結論から言いますと、基本的にはファンダメンタルズ分析は不要です。

しかしこれはあくまでも基本的にはです。

ファンダメンタルズ分析が役に立つ場合もあります。

今回はそんなファンダメンタルズ分析が役に立つ場合について見ていきます。

平時の取引ではファンダメンタルズ分析は不要

チャートは全てを織り込むので基本的にファンダメンタルズは不要

基本的にはファンダメンタルズ分析は必要ありません。

理由はチャートが全てを織り込むからです。

特に昨今は、個人レベルでも情報がインターネットによってつながっており、地球の裏側で起きたことも瞬時に分かるという世界になっています。

そのため何か起きたらすぐにその意向を反映させようというトレーダーが現れ結果的にチャートが反映されます。

だからファンダメンタルズ分析は基本的には不要ということになります。

長期的には金利動向など、為替はファンダメンタルズによって動くので全く必要ないわけではない

ただしだからといって全くファンダメンタルズ分析が不要というわけではありません。

もし本当にファンダメンタルズ分析は全く必要ないと言うのであれば、そもそも誰もファンダメンタルズ分析はしていないはずです。

テクニカルが真に万能であれば、経済指標すらも発表することすら無意味となってしまいます。

しかし、投資において真に万能なものは存在しません。

聖杯は存在し無いのです。

投機である以上、FXはテクニカル分析を中心としてトレードすべきですが、だからといって全くファンダメンタルズが不要というわけではないのです。

もちろん基本的にはチャートが全てを織り込むので、チャートに従っていれば問題ないありません。

しかし、テクニカル分析の大前提として優位性の高い取引を行うことがあります。

ここで言う優位性の高い取引というのは、大きな波に従って順張りをしていくということです。

しかしこの大きな波が起こる原因というものは、大抵が金利であったりファンダメンタルズ分析に起因していることが多いです。

例えばFRBや日銀といった中央銀行が金利を上げ下げすれば、それに反応して為替市場も動きます。

金利の動向や経済指標を見れば長期的な波の方向感が分かるというメリットがあります。

もちろんそれすらもチャートに織り込まれるのでチャートさえ見れば良いという話にもなりますが、ファンダメンタルズ要因を知っているのと知らないのではトレーダーのメンタル状況に差が出ます。

だからファンダメンタルズ分析は全く必要ないというわけではありません。

ファンダメンタルズの知識があった方が良い時とは?

それでは具体的にファンダメンタルズの知識があった方が良い時はどういったときでしょうか?

相場が荒れだしたらファンダメンタルズの影響が強まっている可能性が高い

相場が荒れだした場合はファンダメンタルズ要因の影響が高まっている可能性が高いです。

つまり、こういう時にいち早く相場の方向感をつかむのにはファンダメンタルズがチャートよりも重要になってきます。

そもそも相場が荒れているというのはどういう状況でしょうか?

流動性が低下していて投機によって遊ばれている場合を除けば、ファンダメンタル要因が原因となっているはずです。

基本的にチャートがすべてを織り込んでいますが、相場が荒れるということはそれまで相場でチャートが織り込んでいたことが、本来あるべきファンダメンタルズ要因にあっていてなかったからその反動で相場が荒れるのでしょう。

例えば経済指標など、予想値と実数値があまりにもかけ離れている時はチャートがそれまでの折り込み情報、すなわちテクニカルを完全に無視した動きをします。

もちろんそもそもテクニカルで取引する場合は、重要指標を避けるというのが鉄則ですが、このことからもテクニカルのみのトレードにも欠点があることを示唆しています。

またバブル崩壊のような相場の急激に上下するような荒れている時もやはりファンダメンタルズが強いといえます。

というのもテクニカルでのトレードであれば損切りをしたくてもできないという状況が生まれます。

暴落や暴騰すると約定したくても約定できないという状況が生まれます。

その結果、成行注文をせざるを得ないという状況が生まれます。

この理由にはいくつかありますが、その一つがアルゴリズムによる超高速取引でしょう。

大手金融機関をはじめ、機関投資家ではシステムトレードへと移行しており相場の取引の既に7割程度がアルゴリズによる超高速取引になっております。

この結果人間が取引をしようと思ってボタンをクリックする前にもうすでに何回もアルゴリズムが注文を出しています。

物理的に人間がこのスピードに追い付くことはできません。

基本的に同じ値段で注文が来た場合、先に取引をした方が優先されると言う時間優先の原理が働くので、人間が裁量トレードで行う場合テクニカル分析であれば損切りしたくても損切りできないと言う事態に陥ってしまいます。

こういう時にはやはりテクニカル分析よりもファンダメンタルズ分析が強いでしょう。

ファンダメンタルズで事前にこれらのことを察知できていればそもそもポジションは持っていなかったので被害は無いはずです。

こういう時にはきちんとファンダメンタルズ分析をしていて実体経済と相場がずれていないか?

あるいは政治関連で相場が動かないか?

平時の状態かどうか?

を確認する必要があります。

平時であればテクニカル分析が強いのですが、通常ではない時はファンダメンタルズ分析は有効であるのもまた事実です。

基本はファンダメンタルズ分析は不要だが、不必要なわけはない

テクニカル分析の基本は過去のチャートのパターンの研究であります。

しかし、過去のチャートのパターンの研究をすると、いかにファンダメンタルズ要因がチャートに影響を与えてきたかということも分かります。

これは逆説的にテクニカルな理由によってファンダメンタルズ分析が全く必要ではないということを示しています。

さらに言えば、テクニカルやファンダメンタルズのどっちが正しいなど、分析手法で分けること自体あまり無意味のように思えます。

テクニカルかファンダメンタルズかとうのは、同じものを右から見ているのか?左から見ているのか?という違いしかありません。

どちらも相場についての研究であり、絶対にこちらが正しいとか間違っているというものではないのです。

ただ、個人投資家が現実的な金額のお金を動かしてFXでコンスタントに勝ち続けていくのであれば、はやりテクニカルが中心となっていくでしょう。

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