移動平均線でレンジ相場が勝てないときどう対策すべきか?

巷には数多くのインジケーターが存在しますが、あらゆる状況に対応できる万能なインジケーター、すなわち聖杯は存在しません。

どんなインジケーターにも弱点があります。

各インジケーターの弱点をきちんと把握して相場状況に応じて使い分けるのが
トレードで勝っていくためには必要です。

移動平均線にもまた弱点が存在します。

ボックス相場のようなレンジ相場には機能しなくなることがあることです。

レンジ相場になればゴールデンクロスとデッドクロスが高頻度で出現します。

よくあるFX初心者本などで学習して、ゴールデンクロス=買い、デッドクロス=売りと盲目的に覚えてしまうと、盲目的にエントリーして不必要な損切をしなくてはいけなくなります。

それでは移動平均線を用いている場合、レンジ相場ではどのように立ち回ればよいでしょうか?

そもそもレンジ相場とは何か?

レンジ相場の特徴

マーケットでは小さな波が上下して移動し、それが連なると大きな波が形成され相場を上下して動いていきます。

上昇トレンドでは買い圧力>売り圧力であり、下降トレンドでは買い圧力<売り圧力となっています。

レンジ相場とはこの売り圧力と買い圧力が拮抗している状況のことをさします。

そして、レンジ相場において高値どうしを結んだ線をレジスタンスライン(抵抗線)、安値どうしを結んだ線をサポートライン(支持線)といいます。

また一言にレンジ相場といっても様々なタイプがあります。

買い圧力と売り圧力が完全に同じ力で拮抗しているボックス相場、買い圧力と売り圧力が拮抗しているものの、収束しつつある三角持ち合いなどなど、複数存在します。

レンジ相場で移動平均線だけでは対処しにくい理由

レンジ相場では買い圧力と売り圧力が拮抗しているので相場が動きません。

トレンドが出ていない拮抗している状態なので、トレンド系のインジケーターが機能しにくくなります。

移動平均線もトレンド系のインジケーターなので、ゴールデンクロスやデッドクロスによるダマシが出現するのです。

移動平均線のみをみてトレードをしていると、ゴールデンクロスが来たから買いでエントリーしたらすぐにデッドクロスが来た、あるいは逆方向にブレイクしてしまった、なんてことが起きてしまいます。

移動平均線を使った場合のレンジ相場での対策

オシレーター系のインジケーターと組み合わせて使う

一般的にインジケーターはトレンド系とオシレーター系を組み合わせて使うというのが定石です。

この理由は、トレンド系のインジケーターにもオシレーター系のインジケーターにも弱点があり、片方だけを使っている場合ダマシに合う可能性が高まるからです。

そして、お互いが補完関係となっており、トレンド系の弱点はオシレーター系が、オシレーター系の弱点はトレンド系によってカバーすることができます。

レンジ相場ではトレンド系の移動平均線が機能しないこともありますが、オシレーター系のRSIやストキャスティクスはレンジ相場を得意とするインジケーターです。

こういったインジケーターと組み合わせて使うことでレンジ相場を攻略することができます。

ただし、実際の相場全体を見るときの使い方としてはあくまでもトレンド系をメインに、オシレーター系をサブとして使いましょう。

というのもレンジ相場では確かにオシレーター系が有効ですが、相場全体で見た時はトレンドの波のって取引をした方が優位性が高いです。

そして、オシレーター系は単体で使うと高頻度でダマシが多くなり失敗しやすくなります。

オシレーター系のインジケーターは単に買われ過ぎか売られ過ぎかを判断するだけのものだからです。

仮に買われ過ぎであったとしても、強いトレンドに乗っていたり適切な価格帯がもっと上であれば買われ過ぎでも普通に買われていきます。

オシレーター系はあくまでもメインのトレンド系のインジケーターの補助的な役割で使うのが良いでしょう。

レンジ相場に入る前にレンジ相場が来ると察する

レンジ相場に完全になってからここはレンジだからうんぬんしても遅かったりすることもあります。

というのも完全なレンジ相場になったら、当然ほかのトレーダーもレンジ相場だと認識していてそれを踏まえてトレードが展開されていくからです。

逆に完全にレンジ相場が形成される前は、他のトレーダーたちもレンジ相場になるかどうか待っている、あるいはトレンドが続くかどうかまだ見ている状況です。

この段階で早期にレンジ相場になる可能性が高いということを認識できて行動できれば、他のトレーダーを出し抜いて立ち回ることができきます。

そして世の中にはレンジ相場が形成されやすい状況というものがあります。

その一つが急激に価格の変動が起こった後のトレンドの勢いが弱くなったときです。

そもそもレンジ相場とは何だったでしょうか?

買い圧力と売り圧力が拮抗している状況がレンジ相場です。

そしてマーケットでは小さい波が上下しながら大きな波となって繰り返されて移動していきます。

波が繰り返されて動くということは、定期的に波の頂点などで価格が拮抗し逆側へと動くということです。

であれば、急激な価格変動が起これば、それに反発して調整しようとする圧力が出てくるのが自然といえるでしょう。

それを考慮すると、特に急激な価格変動の後は逆方向への圧力が少なからず加わると考えられます。

もちろん、落ちるナイフを掴むなともいわれるので難しいところではありますが、ナイフを掴みにいかなくともレンジ相場が来る可能性が高いと事前に認識できるだけでも他のトレーダーより優位に立てるのは間違いないでしょう。

初心者の間はレンジ相場は見送る

多くの利益をより追求して欲張って相場で理論値を出そうとすればするほど、損する可能性もぐっと増えて結果的に利益が減っていきます。

理論値を出すのはかなり高度な領域でプロでも難しいものです。

それよりも、安定して出すことができる期待値を狙って、レンジ相場ではエントリーしないという投資戦略をすることがレンジ相場への対策にもなります。

特に初心者の間は、まだまだ経験値が少ないのだからレンジ相場に積極的に挑戦するのではなく、おとなしくトレンドに抗わずに波に乗り続けたほうが良いでしょう。

それよりも、初心者の頃はまずは相場で生き残ることができるかどうかに注力したほうが結果がついてくるはずです。

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