二番底は黙って買えはFXでも通用するのか?

主に株式投資の世界では二番底は黙って買えという投資の格言が存在します。

この投資格言はFXの世界でも通用するのでしょうか?

株式投資はFXに比べるとファンダメンタルズで動くことも多く、FXよりも投機的ではありません。

またマーケットの規模もだいぶ異なります。

年間の取引高としては、外国為替市場では1年間で1000兆ドルといわれていますが、株式市場は50兆ドルです。

流動性が高いという点においては両者とも同じですが、株式投資のトレードテクニックをFXに持ち込んでも勝てない人も多い現状、本当にFXで二番底は黙って買うべきなのか、検証していきます。

二番底は黙って買えといわれる理由とは?

二番底とは何か?

二番底とは何でしょうか?

別名ダブルボトムや二点底ともいわれていて、同じ最安値を2度つけて反転する形です。

このシグナルは大底を打ったことを示すもので、トレンドの転換点を示唆します。

主に大きな不況の後、あるいは下がりに下がった大底で起きやすいです。

具体的には2002年の平成の大不況や2008年のリーマンショックにおいて、株式市場で二番底が確認されております。

そして、二番底は黙って買えといわれるのは、二番底は底打ちシグナルでその後大きく上がる可能性が高いからです。

当然大きな下落がおき、相場が下がり切った後に待っているのは上昇です。

そのトレンドの転換点をしっかり把握することができれば比較的容易に儲けることができる。

これが二番底は黙って買えといわれるゆえんです。

他にも底打ちを確認するシグナルはありますが、二番底は投資家心理的に考えても高精度のシグナルなのです。

二番底の特徴としては、同じ安値を二度つけた後にネックラインを突破する、この突破した後が買い時です。

そしてネックラインを突破すると、いよいよ大底が確定的である可能性が高くなるので買いとなります。

ネックラインとは二番底における戻り高値の頂点を通る平行線のことで、これを突破するとトレンドの転換点となる可能性が高くなります。

特に二番底は大きく下がった後にできやすいこともあり、ネックラインを突破した後は大きく上がることもよく見受けられます。

従って、相場の格言として二番底は黙って買えといわれるのです。

株式投資で二番底後に上がった具体例とは?

それでは具体的に過去の事例から二番底が起きたらどうなるのか?を詳しく見ていきましょう。

こちらが2002年の平成の大不況における日経225の日足チャートの二番底です。

青の水平線がネックラインです。

このネックラインを割った後の株価の伸び率が異様に高くなっていることが分かります。

これは、他の投資かもそれだけ二番底を意識しているという表れでしょう。

ネックラインを突破した後に一度下がりながら上昇を続けています。

この一時的に下がる現象を揺り戻しといいます。

揺り戻しは押し目買いのチャンスとなるので、二番底の後もしっかり見ておくと利益を積み増すことができるのです。

さらに2008年のリーマンショックについて見ていきましょう。

こちらも同じ日経225の日足チャートです。

こちらも二番底の後に上昇が続いています。

そして数年間にわたり何度も揺り戻しがおき、そのたびに押し目買いのチャンスであったことがうかがえます。

こういった実例もあって、株式投資の世界では投資の格言として二番底は黙って買えといわれているのです。

FXでも二番底は黙って買うべきなのか?

さて、ここからが本題です。

FXでも二番底なら黙って買うべきなのでしょうか?

先ほどの例と同じく見てみましょう。

こちらがリーマンショック後のドル円相場です。

同じく二番底の後、上昇し揺り戻しが起きています。

ならば二番底の後にポジションを長期で保有し続ければFXでも大きく稼げるでしょうか?

残念ながらFXではそうとはなりません。

確かに二番底の後のネックライン後にポジションを短期で保有すれば勝てる可能性は高まります。

しかし、リーマンショックのこの後、チャートは同のようになったでしょうか?

それがこちらです。

リーマンショック後の二番底だと思っていたところからみるみる下がっていますね。

そもそもFXは短期売買の投機で稼ぐのがメインなので株のように長期で保有することはおすすめできませんが、仮に株のように無条件で二番底で買っていたらずっと塩漬けになっていた可能性も高いです。

そもそもFXは株と違って会社に投資をしているわけではありません。

通貨に投資をしているのです。

そして通貨の価値は景気以外の影響を受けます。

もちろんそれは株でも同じです。

株でも金利の影響を受けます。

しかし、あくまでも株価は会社の業績が元となっていて、会社の業績は経済のそのものの影響をより強く受けます。

従って、景気が回復するとなれば二番底から株価は上昇していきます。

対してFXは中央銀行がいくらでも金利を変動させることができ、マーケットに出回るお金の量もお金を刷ることで無尽蔵に増やせます。

そのため、FXのチャートでは株価ほど景気の影響に左右されません。

特に日本においては、万年超低金利で不況だろうが好況だろうが金利が下がりっぱなしで、かつお金を刷りまくっています。

そういったこともあり、株式投資で二番底は黙って買えといわれる投資の格言はFXでは通用しないという前提で動くべきです。

FXでは二番底が来たからといってポジションを保有し続けるのは危険だといえるでしょう。

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