FXと金利にはどんな関係性がある?

FXで稼ぐ上で避けて通れないのが中央銀行の理解、および金利についてです。

FXとは外国為替証拠金取引のことで、つまり投資対象が通貨ということになります。

したがって、その通貨を発行している中央銀行および政策金利について理解しておく必要があります。

もちろんファンダメンタルズではなくテクニカル一本でトレードをする人もいますが、テクニカルも最終的にはファンダメンタルズに収束することから最低限のファンダメンタルズは抑えておかなくてはマネーゲームに勝つのは困難となるでしょう。

そしてその最低限のファンダメンタルズが中央銀行および金利とFXの関係性です。

お金と金利にはどんな関係性がある?

FXと金利の関係を見る前に、まずはお金の性質について理解する必要があります。

そもそも金利とは何か?について見ていく必要があります。

金利とお金の性質

金利とはお金を貸したり、借りたりする時の利息、つまりお金の利用料のことを表します。

私たちは日ごろから、誰もがお金を貸し借りをしています。

銀行にお金を預けているというのは、銀行にお金を一時的に貸しているにすぎません。

日本の銀行の金利は微々たるものでしかありませんが、それでも使用料として銀行にお金をおいておくだけで利息は付きます。

ではお金と金利にはどんな関係があるでしょうか?

お金は金利が低い方から高い方へと移動する性質があります。

考えてみてください。

今の超低金利時代にこんな高い金利は付きませんが、普通預金金利1%の銀行Aと普通預金金利5%の銀行Bがあったとします。

どちらに預けたいと思うでしょうか?

当然銀行Bに預けたいと思うのが普通です。

なにせ銀行Bに預けるだけで銀行Aの5倍もの利息を受け取ることができるからです。

こうなると銀行Aを解約して銀行Bに預ける人々が出てきてもおかしくはありません。

逆に借りる側についても見ていきましょう。

年利20%のサラ金と年利5%の銀行からお金を借りとしたらどちらからお金を借りたいと思うでしょうか?

当然銀行からお金を借りたいに決まっています。

もし初めにサラ金でお金を借りたとしたのであれば、銀行に借り換えることをオススメできます。

借り換えとなると、金利の低い銀行でお金をかりて金利の高いサラ金で返済することになるので、金利が低8位方から高い方へとお金が移動するわけです。

このように、私たちの日常の例で考えるとお金は金利が低い方から高い方へと移動する性質は分かりやすいでしょう。

金利と為替の関係

次に金利と為替の関係について見ていきましょう。

先ほど説明した通り、お金には金利が低い方から高い方へと移動する性質があります。

この性質が為替、つまりFXにも適応されます。

金利には様々な種類のものがありますが、すべての元となる金利として、政策金利が存在します。

この政策金利は各国の中央銀行が定めるものです。

つまり、この政策金利に差があり変動すれば、政策金利の低い方から高い方へとお金が流れるため、通貨の需要と供給の関係が変化して為替レートが動くのです。

お金を預けておく国を変えるだけで金利が変わるので、より高い金利の国で運用したいという流れが多きるのは自然のことでしょう。

もちろん、実際に投資をする際には為替リスクなど、あらゆるリスクを考慮するためそこまで単純ではありませんが、政策金利差が変動すれば為替レートが動くのは間違いありません。

だからこそ、FXのアナリスト関係者はFOMCやFRB、ECBや日銀といった中央銀行の政策を見ます。

FXと政策金利の関係性

政策金利が動けば為替レートが動くことを説明しました。

それならば、どういうときに政策金利が変動するのかを理解していれば為替が動くタイミングがわかるため、FXで稼ぐことができるといえるでしょう。

政策金利と中央銀行の役割

この政策金利を上げたり下げたりするのが中央銀行です。

日本では日銀、アメリカではFRB、EUではECBです。

そして政策金利を下げることを利下げ、もしくは金融緩和といい、政策金利を上げることを利上げ、もしくは金融引き締めといいます。

厳密に言えばこの二つの呼び方は別のものをさしますが、一般的には同じものとして扱われることがほとんどのため同一とします。

利上げや利下げを行うのは、金融政策によって景気をコントロールするためです。

金融緩和は景気が悪化し景気を下支えする際に行われる金融政策で、金融引き締めは景気が過熱するのを抑える際、バブルを封じ込める際に行われます。

そして、金利を上げ下げする際に中央銀行がマーケットに働きかける誘導措置が公開市場操作です。

公開市場操作は中央銀行が民間の銀行と有価証券を取引して市場に出回るお金の量を調整する行為です。

この際に、有価証券を買い取る行為を買いオペ、売る行為を売りオペといいます。

この買いオペや売りオペによって、中央銀行が実際に政策金利を上げ下げしているということになります。

政策金利の種類

最後に政策金利の種類について見ていきましょう。

政策金利は国によって設定している金利が違います。

日本では昔は公定歩合というものを使っていました。

学校の教科書で習った人も多いのではないでしょうか?

現在は日銀は無担保コール翌日物レート(オーバーナイト物)に政策金利が設定されています。

無担保コール翌日物レートとは、インターバンク市場における無担保コール市場の翌日物レートのことです。

すごくざっくりいうと、金融機関同士における短期金融市場の中の翌日に取引が決済されるもののレート……、銀行間における1日間の貸し借り市場のレートということになります。

一方、アメリカではFF金利(フェデラル・ファンド金利)が使われています。

無担保コール翌日物レートもFF金利も金融関係のニュースではよく出てくる単語なので覚えておいても損はありません。

特にFF金利は通貨の影響力も高いので見ておいて損はないでしょう。

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