テクニカル分析とは?そもそもチャート分析って何をやっているのか?

テクニカル分析とはそもそも何なのか?

わかりそうで、わからない。

なんとなくわかっていても具体的に誰かに説明できるでしょうか?

テクニカル分析は素人がはたから見ると何をやっているのかわからない、ただチャートに線を引っぱって遊んでいるようにも見えるます。

そして、その線の引き方には主観に大きく依存し、プロのトレーダーが全く同じ相場を見ていたとしても全く同じ線を引かないこともあります。

トレーダーの主観に大きく依存することからチャートに線を引っ張って分析をすること、いわば、一種の芸術のようなものとしてart chartingとも呼ばれています。

テクニカル分析に否定的な人もいて、否定派の中でも過激な意見の中にはこんなものもあります。

テクニカル分析は証券会社が素人の投資家にどうやって勝てるのかを説得し騙して証券手数料を稼ぐために作られたものだ。

証券会社が素人の投資家を騙して~というくだりはリアリティのある、そして残念ながら実際によくある話でもありますが、「テクニカル分析が」というところは実際にテクニカル分析で稼いでいる人が五万といることからも否定することはできます。

そうなるとそもそもテクニカル分析とは何なのか?なぜテクニカル分析をしているのか?という話になってきます。

残念ながら、これらを説明できないのに、みんながやっているからという理由だけでテクニカル分析をしている初心者が沢山います。

しかし、それでは本質的いつまでたっても勝てませんよね。

テクニカル分析の前提となる考えかたについて見ていきましょう。

これは非常に基礎的な話ですが、トレードで勝つために非常に大切な話です。

テクニカル分析の基礎となる3つの考え方

テクニカル分析の前提となる重要な3つの考え方が以下となります。
・マーケットはあらゆる事象を織り込む
・価格の動きはトレンドを形成していく
・人間心理は不変である

マーケットはあらゆる事象を織り込む

テクニカル分析をする大前提として、マーケットはあらゆる事象を織り込むというものがあります。

マーケットは政治の動きに翻弄されたり、心理的な動きで上下したり、ファンダメンタルズ的な理由で上下します。

しかし、結局のところマーケットはそれらのあらゆる事象を織り込みます。

最終的に価格へと反映されるのです。

マーケットがあらゆる事象を織り込むということは、つまり一つ一つの事象を見なくとも結局のところチャートを見れば良いということになります。

つまり、いちいち価格が上下した理由について考える必要はないのです。

一方、ファンダメンタルズ分析の場合は異なります。

ファンダメンタルズ分析は、相場が動いた原因や指標などに着目して分析をする手法です。

発表された雇用統計が市場予想よりも悪かったからリスクオフの弱気相場になった、といったようなものがそれです。

しかし、ファンダメンタルが原因だったとしても、どんな理由があれ最終的にはマーケットは必ず織り込みます。

従って、テクニカル分析ではその要因一つ一つに目を向ける必要はあまりなく、市場価格の研究、つまりチャートや価格の研究こそがトレーダーにとって必要になる。

これがテクニカル分析の考え方であり、テクニカル分析の前提となる考え方の一つなのです。

価格の動きはトレンドを形成していく

そしてチャートや価格の研究をすると、価格の動きがトレンドを形成していることがわかるはずです。

過去のチャート図を見れば、それがFXであろうが株であろうが、誰もがトレンドが形成されていることがわかるはずです。

そしてトレンドが形成されていくという前提から分かる事があります。

トレンドの順張りトレードがトレードの優位性が高いということです。

事実、テクニカル分析におけるインジケーターはそのほとんどがトレンドを表示させるものとなっています。

このことからも、基本的にトレードを行う場合はトレンドに順張りの投資を行っていれば優位性の高いトレードのみを行うことができるということになります。

人間の心理は不変である

マーケットは大いに人間の心理の影響を受けています。

トレードで負けた原因がメンタルによるものが大きいことは投資に興味がある人間であれば誰しも知っているはずです。

そして、投資における人間の心理は基本的に変わりません。

過去のチャート図をよく見てみると、似たようなパターンがいくつもあることが分かります。

これは何を意味しているのでしょうか?

過去の投資家もまた、現代の投資家と同じように考えているということです。

考えてみれば当たり前ですが、今の人も昔の人も、怖いものには怖いと思うのが普通ですし幸せな時を過ごせば幸せと感じます。

人間の精神構造や心理は今も昔も変わりません。

であれば、今も昔も買われ過ぎと思われれば売られるのは当たり前だし、売られ過ぎと思われれば買われるのも当たり前です。

となると、過去のチャート図にある一定のチャートパターンが刻まれていても不思議ではありません。

つまり歴史は繰り返すのです。

ということは過去のチャートパターンを研究することがトレードで勝つことへの近道にもなるということが言えるでしょう。

人間の心理は不変であるということが、テクニカル分析は過去に起きたことが再び起こるだろうという前提でおこなわれている理由となります。

個人投資家が裁量トレードで勝つにはテクニカル分析は必要不可欠

以上がテクニカル分析における大前提となる考え方です。

金融マーケットは既に世界とつながっています。

個人投資家が超優秀で高給取りのウォール街の連中と戦っていくにはテクニカル分析は必須といえます。

ファンダメンタルズ分析だと、どうしても情報の速さでこちらから勝負を仕掛けることはできません。

マーケットの出来事の中でインパクトのあるもののほとんどが米国で起こっており、しかもそれがニュースになるまでかなりのタイムラグがあります。

しかも、仮にウォール街のプロトレーダーと同時に同じニュースを受け取ることができたとしても、ファンダメンタルズで勝つのは難しいです。

というのも、ファンダメンタルズに関するニュースや指標の受け止め方は、基本的に余程勉強不足ではない限り1通りしかないからです。

となると、皆が同じことを考え同じ行動をするため、どうしてもそこに強烈な競争が生まれてしまいます。

そのような過当競争で我々個人投資家が戦う必要はありません。

テクニカル分析だと、art chartingとも呼ばれるように各トレーダーの主観によるところが大きく、たとえウォール街のプロトレーダーだったとしても、同じチャートを見たとしても各々考えることは異なります。

従って、抽象的なチャートをきちんと正確に理解することさえあれば、十分に機関投資家を出し抜くことも可能なのです。

だからこそ我々個人投資家はテクニカル分析を行うべきなのです。

テクニカル分析の特徴はFXであれ、株であれ、コモデティや先物取引であれ、何でも通用する普遍性が高いことが挙げられます。

もちろん株であればファンダメンタルズ分析で、大暴落の後に仕込んでおけば勝てるのは間違いないでしょう。

しかし、ファンダメンタルズによるそういった誰でも簡単に勝てる局面というのはそうそうに起こることではありません。

だからこそ、素人目では訳の分からないような、チャートに線を引っ張って遊んでいるように見えるようなことをテクニカル分析として個人投資家がこぞって行うのです。

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