FXは通貨の売買で投機によって稼ぐのだから、為替市場のチャートだけを見ていれば大丈夫と思っている人もいますがそれは大きな誤解です。
世界経済はつながっています。
そして金融市場は相互に影響を与え合っているのです。
特に世界のあらゆる商品が基軸通貨の米ドルで売買されているということからも、米ドルと他の金融市場との影響を受けます。
また、資源国通貨はその資源の価格によって上下します。
そこで今回は為替と原油価格の関係について見ていきましょう。
FXと相関関係にあるのは何があるか?
原油
原油価格が上がると米ドルが下落し、原油価格が下がると米ドルが上昇するという関係があります。
その他、資源国通貨である豪ドル(AUD)やカナダドル(CAD)、英ポンド(GBP)などは原油価格が上昇するとつられて上昇する傾向があります。
これは原油価格の上昇が産油国の経済にとってプラスに働くからです。
また、中東方面の政治的要因で原油価格が上昇する場合などは、リスクオフで安全資産であるスイスフランや日本円が買われることがあります。
ここ最近では日本円が安全資産として露骨に買われることは少なくなりましたが、数年前までは中東情勢や世界情勢の悪化の影響として日本円が買われることもよくありました。
金(ゴールド)
金(ゴールド)も為替市場と相関関係があるマーケットです。
米ドルが下落すると金価格が上昇し、逆に米ドルが上昇すると金価格は下落する傾向があります。
これは金がロンドン市場で多くが取引されますが、ロンドンでの金の仲値決定が米ドル建てで行われるからです。
金は金自体が安全資産として認識されているため、社会不安が起こると価格が上昇し、逆に米ドルなどの各国の主要通貨の金利が上がると金の価格が下落する傾向があります。
白金
白金(プラチナ)は装飾品としての利用はもちろんですが、それよりも工業用として利用されることの方が多いです。
具体的な工業での使用用途として、自動車部品の触媒や燃料電池として使われます。
工業用の需要が多いため、世界経済が失速し下落トレンドとなると白金の価格も下落していきます。
この白金と相関関係にある通貨は南アフリカランド(ZAR)です。
南アフリカは白金の世界最大の生産地であり、白金の価格は南アフリカの経済に大きく影響を与えます。
そのため、南アフリカランドと白金は相関関係にあるのです。
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